Tuesday, January 20, 2015

「正しい」米大統領一般教書演説の鑑賞方法

毎年、一月最後の火曜日の午後9時に、アメリカ合衆国の大統領は、連邦議会で今後の政策課題などに関する演説を行うのが慣行となっている。一般教書演説がどのようなものであり、また、各演説によってどのような見解が示されたかについては、インターネット上の記事やニュースで十分報じられているが、日本では、政治意識の強いアメリカ人の若者がどのように一般教書演説を鑑賞するか、あまり知られていないのではないだろうか。

アメリカでは、政治はお祭り事である。しかも、若い頃から政治活動に参加している人も少なくなく、特に政治家志望のエリートが多く進学する名門大学(これらの大学は特に東海岸や西海岸に集中している)では、二大政党(共和党と民主党)の青年部門が存在感を示していることも少なくない。また、若い頃から二大政党いずれかの思想に沿った固定的な政治的意見を持っている人も多くいる。このため、二大政党の意見が真っ向からぶつかり合う大統領選挙や連邦議会選挙の速報、各党大会などの鑑賞パーティーがスポーツ観戦の感覚で開催される。

特に政治の街・ワシントンDCでは、一般教書演説の際も、このような鑑賞パーティーが開催されたりする。また、政治意識が強い若者は、行くパーティーがなくとも、一人で又は複数の友人と演説を生放送で鑑賞し、ソーシャル・メディアで随時意見などを述べたり、drinking gameをしたりする。この場合のdrinking gameは、大抵、採用ルールによって指定された単語や表現を大統領が言ったり、放送局が特定の議員や演説出席者を演説中に映したりした際、一口ビールを飲むといったものが基本形であり、ワシントン・ポストシカゴ・サン・タイムズといった主要紙から、不特定多数のブログまでが毎年政情などに合わせたルールを作って発表する。

ということで、これから私も毎年のように一般教書演説を鑑賞して参りますが、今年はビールを買い忘れたので、ワインで頑張ります。